IT業界の働き方には主に受託開発、SES、自社開発の3つがあります。
どの働き方にもメリット・デメリットがありますが、今回は受託開発で働くことをやめておいた方がいい理由と受託開発企業で働くことで得られるメリット、良い受託開発と悪い受託開発の見分け方についてご紹介します。

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記事の信頼性: 受託開発企業で働いている現役エンジニアの「しう」が受託開発のデメリット・やめておいた方がいい理由と受託開発のメリットを紹介しています。
受託開発をやめておいた方がいい理由


受託開発をやめておいた方がいい理由は様々な理由がありますが、今回は次の7つの順番で紹介していきます。
受託開発企業であればすべて当てはまっているわけではありませんが、やめておいた方がいい理由として納得できるものも多いでしょう。
- クライアントの要望が第一になりやすい
- クライアントの採用している技術によって学べる内容が変わる
- 多重請負が多い
- 無駄な会議が増えやすい
- 商流によっては給与が上がりにくい
- 納期を必ず守る必要がある
- 受託開発の市場規模は減少していく
クライアントの要望が第一になりやすい
受託開発をやめておいた方がいい理由の1つ目は、「クライアントの要望が第一になりやすい」からです。
受託開発企業のビジネスモデルとしてお客様から仕事を請け負って開発を進めることになります。
一度だけの取引の場合もありますが、今後他の開発の仕事を請け負うことも多いためお客様の機嫌をうかがうこともあります。
1次受けで提案力があったり、交渉力がある会社の場合は現場の意見も反映させやすいですが、下請け構造の下流で働いている場合は指示された仕事以外はしにくくなります。
頭を使わずに働くことは仕事がつまらなくなる原因になります。
お客様の採用している技術によって学べる内容が変わる
受託開発をやめておいた方がいい理由の2つ目は、「お客様の採用している技術によって学べる内容が変わる」からです。
受託開発でシステムの一部の開発を請け負う場合、お客様の採用している技術で開発を進めていきます。
A社がJavaで開発しているのに、同じ機能を開発しているB社が全く違う言語では開発を進めることが難しいからです。
勤務先の会社で1から開発を請け負って対応する場合は、どの言語・どのフレームワークを利用するかということを所属会社の方針で決めることができます。
大規模開発の場合は大手のSIerでなければ1から請け負うことは難しいですが、小規模の開発の場合は受託開発をしている中小企業でも1から請け負うことが可能です。
経験年数が浅い間は開発手法を決めることは難しいですが、1から開発をできるというのはやりがいを感じやすいです。流行りの技術を採用することでモチベーションのアップにもつながります。
多重請負が多い
受託開発をやめておいた方がいい理由の3つ目は、「多重請負が多い」からです。
日本の受託開発企業の場合、多重請負の構造が発生しやすいです。
その理由としては大手のSIerが受託した案件を他の協力会社に協力を要請して、その協力会社も人手が足りない場合は他の協力会社に協力を要請するという体制で開発にあたるからです。
1次受け、2次受けの場合は利益もまだ出ますが、3次受け、4次受けとなるにつれて利益が減っていく傾向になります。
海外の場合は自社のエンジニアを活用してシステムの開発をおこなうことが多いのですが、日本ではシステムの開発は大手SIerに任せることが多いのでそのような状況になっています。
無駄な会議が増えやすい
受託開発をやめておいた方がいい理由の4つ目は、「無駄な会議が増えやすい」からです。
無駄な会議が増えやすいかは会社にもよりますが、他の会社との合意形成をする必要がある場合は会議が開催されやすいです。
本当に必要な会議もありますが、会議に参加する必要のない人まで無駄に参加して開発工数が減ることになったら本末転倒です。
どの会議に参加して、どの会議には参加する必要がないのかも判断する目を養っていきましょう。
中には会議だけ参加して仕事をした気になっている人もいますが、生産性の低い人の待遇は悪くなりやすいです。
商流によっては給与が上がりにくい
受託開発をやめておいた方がいい理由の5つ目は、「商流によっては給与が上がりにくい」からです。
「多重請負が多い」の項目でも解説しましたが、1次受け、2次受け、3次受けと商流が下に行くにつれて利益が出にくくなります。(上流で利益を取られてしまっているため)
利益が出ていないと会社としてもボーナスの金額をあげることは難しくなります。
そのため、自分の給料をあげたい場合は利益が出ている会社を選ぶことも大切になります。
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納期を必ず守る必要がある
受託開発をやめておいた方がいい理由の6つ目は、「納期を必ず守る必要がある」からです。
受託開発の会社ではお客様あっての仕事なので必ず納期を守る必要があります。(どの仕事でも納期を守らないといけない点は同じですが)
1次受けでこちらから提案ができる関係性が築けている場合は、無理な納期に意見を言うこともできますが商流が下流になるにつれて意見を開発元に伝えることが難しくなります。
筆者の「しう」の知り合いでは、納期が迫っていてゴールデンウィークもすべて出社して仕事をしていた人もいました。。。
受託開発の市場規模は減少していく
受託開発をやめておいた方がいい理由の7つ目は、「受託開発の市場規模は減少していく」からです。
自社サービスの会社ではアメリカのように自分の会社のエンジニアでシステムを開発していこうという流れになっています。
すぐに受託開発企業の仕事がなくなっていくことはないですが、今後減少していく可能性は高いです。
市場規模が大きくなっていくところで仕事をした方が、需要が高まり給料も高くなりやすいです。どの業界に身を投じるかの判断も大切になります。
経済産業省が内製化を進めた方がいいと記載しているレポートも参考にしてみてください。



「しう」の勤務先の受託開発企業も内製化の影響で案件が減っているお客さんがいるで
受託開発のメリット
受託開発をやめておいた方が理由だけでなく、受託開発のメリットについても他の記事で紹介しています。次の順番で受託開発企業で働くメリットを5つご紹介をしています。
- 自社で開発をすることができる
- 入社前に利用する言語がわかる
- 幅広い業務に関われる可能性がある
- 研修がある企業が多い
- 優秀なエンジニアの働き方を見て学べる
☟下記の記事で受託開発企業で働くメリットについて記載しています。


良い受託開発と悪い受託開発の違いとは?


良い受託開発と悪い受託開発の違いをご紹介します。
ここでお伝えする良い・悪いの基準はあくまで1つの考え方ではありますが、実際に受託企業で1年以上働いている筆者の「しう」が紹介をするので参考になればと思います。
良い受託開発
良い受託開発の特徴は次のようなものになります。
- 設計、開発、テスト、運用までのシステム開発を一気通貫で受託している
- 1次受けもしくは直接契約をしている顧客が多い
- 特定の会社だけに依存せず複数の会社とのやり取りがある
- 顧客から要件定義を聞き、顧客の課題を解決できるシステムの構築ができる
- 自社で改善策が見つかった場合、顧客に提案をすることができる
- 現状維持だけでなく、新しい技術も取り入れて成長しようという雰囲気がある
- 技術力の向上ができ、キャリアアップにつながる仕事ができる
多くの項目を満たしている会社であれば、働く社員にとって良い受託開発をしている企業であると言えます。
エンジニアは専門職なので、仕事での学びを通じて成長できることやキャリアアップにつながることが大切です。
また、労働環境がいい会社であれば離職率も少なくなり、技術力を磨いた社員が増えることで会社としても成長することができます。転職を考える時はこれらの視点で判断もしてみましょう。



しうが会社を選ぶときもこの部分を判断材料にしたで!
悪い受託開発
悪い受託開発の特徴は次のようなものになります。
- 仕事を通じてスキルを磨くことができない
- 無理なスケジュールで開発ばかりして、離脱者が続出する
- 表面上は受託開発としているが、実態はSES企業である
- IT技術の専門スキルがなく、人月商売でSEを扱っている
- 社内の開発スキルがあまりなく、受託開発としての役割を果たせていない
- 顧客の解決したい課題を解決するための適切なシステム構築ができない
- 付加価値を提供することができず、価格競争に巻き込まれる
社員にとって悪い受託開発企業で働いていると心身ともに疲労していくだけでなく、技術力も磨きにくく時間を無駄にしてしまうことになります。
受託開発企業と言いながら、実態はSES企業として企業活動をしている会社もあり注意が必要です。
(SES企業でも社員にとって良い会社もありますが、募集時点でウソをついているような会社は働きにくい会社の可能性が高いです)
まとめ
いかがでしたか?
今回は、次の順番で受託開発をやめておいた方がいい理由・デメリットと受託開発のメリットについてご紹介しました。
・受託開発をやめておいた方がいい理由
・受託開発のメリット
・良い受託開発と悪い受託開発の違いとは?
受託開発企業をやめておいた方がいい理由だけでなく、良い受託開発と悪い受託開発企業の見分け方も学ぶことでより快適な環境を選ぶことができるようになります。
企業によって仕事の仕方(自社開発、受託開発、SES)は違いますが、自分にあった働き方を見つけてくただいね。
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